個人差はありますが、そろそろ40代になるとどうしても気になってしまうのが白髪です。
通常白髪は誰もが避けられない老化現象と思われがちですが、ほかにもいろんな原因があります。
今回は人が白髪になるメカニズムと原因についてお話ししたいと思います。
目次
髪の毛の色を決めるのはメラニン色素
もともと生まれた瞬間の髪の毛は白いのですが、毛母細胞の周りにあるメラノサイトという細胞で作られたメラニン色素が取り込まれることによって、色がついていきます。
メラニン色素には、黒色メラニンと呼ばれるユーメラニンと、黄色メラニンと呼ばれるフェオメラニンの2種類があり、その割合によって黒髪や金髪などになるのです。
白髪は何らかの原因でメラニン色素が減少することで起こります。
老化による白髪のメカニズム
メラノサイトの機能は、年齢とともに次第に低下していきます。
さらにメラニン色素を作る上で欠かせないチロシナーゼという酵素も加齢とともに減少していくため、メラノサイトがまだ元気でもメラニン色素が作れなくなっていきます。
これに加えて加齢による過酸化水素の蓄積、成長ホルモンの減少などが加わって、老化現象としての白髪になるのです。
老化以外にもいろんな白髪の原因が
最も一般的な原因である老化のほかにも白髪にはいくつかの原因が考えられます。
遺伝による若白髪
髪の毛に十分なメラニン色素が送り込まれにくい体質の人は、年齢に関係なく白髪になりやすいです。
この体質は遺伝しやすいといわれています。
偏った食生活
健康に髪が生育するためには、栄養のバランスがとても重要です
髪の毛が毛母細胞で生まれる時にケラチンというタンパク質が細胞の骨組みを作る上で重要な役割を果たします。
このケラチンやメラニン色素の原料となるのが、システン、アルギニン、チロシンなどのアミノ酸です。
また、チロシナーゼの働きを促す銅、髪に酸素を運ぶ鉄、メラノサイトを活性化させるカルシウムなどのミネラルも重要な役割を果たします。
さらにビタミンA,C,Eなどもメラニン色素の合成をサポートしています。
食生活の乱れやダイエットなどによってこれらの栄養が不足すると、年齢に関係なく白髪の原因になってしまいます。
生活習慣の乱れ
睡眠が不足したり生活のリズムが崩れると、自律神経のバランスが乱れてしまいます。
このためにおこるホルモンの分泌や血行が悪くなり、白髪の原因となります。
ストレスの蓄積
ストレスも自律神経のバランスを乱します。
ストレスによって白髪が増え始めると、そのこと自体がストレスになり、悪循環が起きてしまいます。
病気や薬の副作用
消化器や甲状腺の病気が原因となって白髪が増えることもあります。
またそれらを治療する薬の副作用によっても白髪は増えます。
まちがったヘアケア製品選び
髪の毛のブリーチ剤をはじめとして、ヘアスプレーやコンディショナーなどのヘアケア製品には、過酸化水素が配合されているものが少なくありません。
この過酸化水素が毛包に蓄積されると、チロシナーゼが破壊され、白髪の原因となります。
白髪ケアの第1歩は、まず原因とメカニズムを知ること
40歳くらいから始まる白髪は、老化以外にもいろんな原因が関わっている可能性が高いといえます。
より若々しい髪の毛を保つためには、まず白髪になるメカニズムと原因をしっかり押さえておくことが大切です。